強迫性障害の確信
休職してから2か月がたったころ、妻の両親の紹介で診察を受けたクリニックで私は自分の症状が「強迫性障害」であることを知りました。ただし、それまでも他の心療内科でうつ病や不安障害、ADHDなどさまざまな診断をされていたため、自分が本当に強迫性障害なのかを確認することにしました。
ここでは、私の症状が強迫性障害であると確信するに至った経緯をお話しします。
強迫性障害について調べる
まずは地元の図書館に行き強迫性障害に関する書籍を読んで、病気の概要を知ることにしました。そこに自分と同じような症状について記載があれば自分の症状が強迫性障害であることに確信が持てると思ったのです。
区の中央図書館に行きましたが、強迫性障害について詳細に記載した書籍はあまり多くなく、3冊ほどの書籍を手に取ったものの、いずれも手洗いや鍵の確認、ガスの元栓の確認といった典型的な症例の説明ばかりで、私の症状に該当するものは見つけられませんでした。私の症状は過去の記事を参照してください。
自助団体(セルフヘルプグループ)に参加する
図書館で見つけた書籍のなかに「図解 やさしくわかる強迫性障害」(著者:原井宏明、岡嶋美代、発行者株式会社ナツメ社、2012年)という書籍がありました。私が読んだ中で最も事例が多く、わかりやすい内容でした。
その中に強迫性障害の患者で構成された自助団体(セルフヘルプグループ)の「OCDの会」というものがあることを知りました。※OCD(Obsessive Compulsive Disoder:強迫性障害)私はOCDの会に参加して自分と同じような症状の人がいれば、自分が強迫性障害であることを確信できるし、また同時に強迫性障害を治療できるクリニックの情報も得られるのではないかと思い、直近の定例会に参加することにしました。
強迫性障害の確信と原井クリニックとの出会い
OCDの会では強迫性障害を患った様々な人が参加していました。男性・女性、学生・社会人・仕事を退職した人、無職の人、休職中の人(私も当時休職中)、そして何よりも皆さんの症状が多様で、書籍では知ることのできない皆さんの貴重な体験をうかがうことができました。
会に参加している人の中で、偶然にも私と同じ症状の方がいました。その方も漢字をはじめ文字の正確さが気になる、という症状がありました。このとき、私は自分の症状が強迫性障害であるのだ、とやっと確信することができました。中学3年から20年余り苦しんだ私の症状は、まさに強迫性障害だったのです。
さて、自分が強迫性障害であると確信でき、安堵したのもつかの間、私は妻の両親から紹介されたクリニックで、強迫性障害の治し方はわからないと言われていたことを思い出しました。OCDの会も終盤に入り、参加者間の質疑応答の時間になりましたので、私は強迫性障害を治療できるクリニックを知っていたら教えてほしい、と参加者に質問しました。
参加者の一人が「それなら原井クリニックがよい」と発言しました。原井クリニックとはOCDの会を主宰しているクリニックであり、図書館で読んだ「図解 やさしくわかる強迫性障害」(著者:原井宏明、岡嶋美代、発行者株式会社ナツメ社、2012年)の著者である、原井先生が院長をされているクリニックでした。